【備忘】空家問題

その1.
H30/6/17日経新聞朝刊1面 老いる団地、地価下落 「築40年以上」密集地、10年で9% 建て替え難航 高齢化の重圧

 集合住宅が10棟以上あつまると「密集地」となるらしいが、まぁどのくらいの広さに対して10棟かは明記されず。
全国には分譲マンションが14万棟以上存在し、公示地価調査地点は2万6千ある。これらを最寄り関係でグループ化して、10棟以上集まるところを抽出したらしい。数としては3490地点。平均下落率は2.6%。
 過去5年でみると、全体的には18.8%の地価上昇だが、築40年以上の地点だと3.4%の上昇。

・平均が築40年以上は、対象地点が82。うち90%が平均地価が8.7%おちている。
 約1万4千棟強あり、当然1981年の新耐震基準は満たしていない。建て替え完了物件は232件。

・平均が築30-40年は、対象地点が570。うち83%が平均地価が5.4%弱おちている。

・平均が築20-30年は、対象地点が2198。うち71%が平均地価が3%程度おちている。

・平均が築20年未満は、対象地点が640。うち61%が平均地価がおちているが価格的には1%弱上昇。

 当然の事ながら、築年数が古いと、住人も高齢者層が増える。
 築40年以上の地域では千葉県松戸市の小金原団地で、1969年に当時の住宅公団が3千戸以上を整備したものが、下落率の最大を示した。過去10年の地価下落率は26%。
 周辺地域の前期高齢者が3月末で48%で、市内全体の25%よりも高い。さらに人口は10年前より2割強減少した。駅から車で20分の郊外型らしいが、人口減少はスーパーの売り上げにも影響している。高齢者が増えると世帯当たりの購買量が減る。
 千葉県では他に我孫子市、船橋市、千葉市。埼玉県狭山市、大阪府箕面市も、近隣に古い大型団地があると下落率が2割を超える地点が発生している。70年代以降に大量供給された団地は、構成住人の年齢が同世代であることから、一挙に高齢化する。

 おそらく、現状では、都心の再開発マンションも同じ轍を踏む事になるだろう。

 解決するには、一括全棟建て替えや共用部への福祉・保育施設の導入などが考えられるが、基本的に最低でも共同住宅住人の4分の3の賛成がないと不可能である。決議要件の緩和か、一部棟だけの建て替えも可能にすることを検討すべきである。


※相続でも古いマンションなんかいらんわー、という子供世代も多いし、不動産屋が古い部屋を仕入れて議決権を集めて、再開発したほうがよさそうですけどねえ。団地じゃなくても、病院とか老人ホームとか、いっそ
戸建て住宅団地とか。

※むろん、コンパクトシティを考えると、郊外型住宅地はそろそろやめて、近郊農家団地なんて手段もあるかもしれませんが、用地転換が非常に面倒臭いらしい。

※こうなると、「うちの第一の産業は農業です」と明言してる練馬区はすごいと思う。近郊農業ってのは都会に人間が住む限り、ほぼ需要がある産業だものね。多摩ニュータウンもそうすべきだと思うけど、とにかく某氏の弁によれば、投資した金額から考えて、いまさら農地に戻せないとかなんとか。儲かる農地にして金持ち近郊農家増やせばいいじゃん、と思うんだけどね。

その2.
H30/6/23日経新聞朝刊1面 空き家「予備軍」東名阪330万戸

 65才以上の高齢者だけが住む、戸建てとマンションの持ち家が東名阪で336万戸あり、これは同圏内の持ち家全体の2割を超える。現在の空き家比率は7%、死後に相続人の入居はほぼ無く、古家屋は買い手がつかない。中古住宅の流通を促進しないと、大都市で空き家があふれることになる。

住宅密集度の高い3大都市圏では単身高齢者が急増しており、先行する地方の空き家問題と似た状況になりつつある。


 データ抽出条件:
総務省の2013年の住宅・土地統計調査から、65才以上だけの住戸を抽出し、空き家予備軍とした。
賃貸が多いマンションは、高齢者のみの住戸数に、自治体別の持ち家比率をかけて算出した。

全国の持ち家数は3179万戸、対して空き家予備軍は705万戸で22%。3大都市圏はその48%を占め、世帯数の全国比に匹敵する。3大都市圏の賃貸などを除く空き家は107万戸で7%である。

予備軍のトップは東京都で、67万戸、持ち家の21%、現状空き家が15万戸、5%。
空き家のトップは大阪府で、51万戸、持ち家の22%。
神奈川、千葉の空き家率も2割を超す。

3大都市圏の予備軍はを10万人以上の市区で見ると郊外都市が並び、アパートでの新婚生活から庭付き戸建てに辿り着く「住宅すごろく」世代が中心。
空き家から居住密度が下がると、水道やゴミ収集などの行政サービスの効率が下がる為、空き家を無くす為の中古住宅流通を促す必要がある。

世界的に見て、中古住宅の流通比率は、米国83%、英国87%、日本15%。原因は新築信仰と年100万戸規模の着工件数。英国は新築に規制がかかり、16万戸程度。
木造戸建ては日本の税制では税務上の資産価値がゼロになり、改修資金を銀行から調達しにくく、リフォーム市場が活性化しない。


※ 土地の値段が高すぎて、古い戸建てを潰して極小土地にミニ戸建て建ててるから、余計に空き家が再生産されやすい。古家ありだと土地の固定資産税も安いんだし、行政も路線価上昇でウハウハするよりも、空き家付きの広い家に若い世代が入れるようにして定着させるとか、ついでだからコンパクトシティ化目指すとか、東京だからとか都会だからってポジションに胡坐かいてちゃ駄目だと思う。


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